吃音の全国大会に参加した時に、皆さんの吃音矯正の体験談の中で趣味により吃音を治したという声を多く耳にしました。
趣味の内容は詩吟、ヨガ、座禅、合唱などです。
これらの共通点について考えたところ、呼吸だという事に気付きました。
いずれも腹式呼吸を使っているものばかりでした。
このことは、自分の体験から考えても矛盾しない納得できるものでした。
みなさんは腹式呼吸法をご存知ですか?
禅の世界で行われる座禅で使う呼吸法は丹田呼吸ともいいます。
普段、みなさんの行っている発声は胸式呼吸によって行なわれています。
胸式呼吸による発声では、どうしても肩や喉に力が入りがちです。
これに対し、腹式呼吸は横隔膜の上下の往復運動により肺が拡張、収縮することで呼吸が行われるため肩や喉に力が入ることがありません。
みなさんは吃音が出ている時、肩や喉に力が入っていると感じるときがありませんか?
この腹式呼吸は下半身を使い上半身の力を抜いて発声が行われるため、吃音矯正には非常に有効です。
吃音も「美しい声」を目指すことで矯正ができるものと考えております。
そのためには、腹式呼吸による発声法を習得することが効果的だと思います。
最小のエネルギーで声を作る。
坐禅と同じように呼吸に意識を向けることで、心の運転を止め予期不安を低減させ、体の力を抜いて息に声を乗せるという感覚で自動的に声が出る。
ぜひ、試してみてください!!
例会の中でも機会があれば練習していきたいと考えています。